国産クワガタの種類による産卵の違い

2.国産クワガタの種類による産卵の違い(材産みとマット産み)

ペアリングが済んだら、国産クワガタの種類による産卵の違いを理解しておきましょう。
国産クワガタには、木を削ってその中に卵を産み付ける材産みタイプと、マットの中に卵を産み付けるマット産みタイプがいます。下の図が各クワガタによる産み方の大体の違いです。

材産みタイプとマット産みタイプの分類
材産みタイプとマット産みタイプの分類

オオクワガタ、コクワガタは材産みタイプ。(アカアシクワガタも材産みタイプのよう)
他サイト様でヒラタクワガタはマット産みと記載されている所もありましたが、私の飼育していたヒラタクワガタは全て材産みだったので、材産み寄りに分類しています。
また、ノコギリクワガタは材にもマットにも産み付ける場合がある為、中間に分類しています。もしかしたらヒラタクワガタも中間の部類なのかもしれませんね。
一方、ミヤマクワガタは殆どがマットに卵を産み付けます。カブトムシもマット産みですね。
タイプにより、産卵セットの組み方も若干変わってきますので、ご自身の飼っているクワガタがどのタイプに入るのか確認してから、産卵セットを組みましょう。

国産クワガタの成熟と後食(読みは、こうしょく○・ごしょく×)

3.国産クワガタによる成熟期間の違い

国産クワガタの種類により、成熟する期間に違いがあります。
ペアリングをしたとしても、成熟していなければ卵は産ませられません。また未成熟のメスをペアリングさせても、成熟したオスが交尾できないメスを敵視して攻撃をしかけるという可能性もあります。
また、すでに交尾済みのメスでも、ペアリングしたオスの交尾を拒んで、オスに攻撃されるという場合もあるので注意しましょう。

どのようにクワガタが成熟しているのを見分けるか。 という事になってきますが、簡単に言うと
野外に出て活動を始めエサを食べ始める(後食する)と成熟したという合図になります。
「ごしょく」と読まれる人も多いですが、正確な読みは「こうしょく」です。

大体のクワガタは蛹室の中で蛹から成虫に羽化した後、
蛹室の中で成熟するのを待ちます(休眠)
成熟してから、蛹室から地表に這い出しエサを食べ始める訳ですね。
その期間が国産クワガタの種類によって違ってくるという事です。

つまり樹液採集灯火採集で野外採集したクワガタはすでに成熟していると言ってもいいでしょう。 ただし材割採集で活動していない成虫を採集した場合は、未成熟の可能性があります。

各クワガタの成熟期間の目安として、
オオクワガタ:3ヶ月~1年
ヒラタクワガタ:3ヶ月~半年
ノコギリクワガタ:3ヶ月~1年(羽化した時期によりそのまま越冬)
ミヤマクワガタ:1年(羽化後、蛹室で越冬)
コクワガタ:3ヶ月~1年(羽化した時期によりそのまま越冬)
番外(カブトムシ:2週間程度)

このような感じでしょうか。羽化したタイミングや、温度によって期間も違ってきます。
材飼育の場合はそのままにしていれば、成熟したクワガタが木から這い出してきますが、マット飼育
菌糸ビン飼育で容器を使用して飼育している場合は自力で這い出すというのは難しいです。
容器側面の見える位置に蛹室がある場合、羽化したクワガタの様子をしばらく観察し、外に出たそうな感じで動いていたら割り出しを行うといいでしょう。
割り出した成虫はケースにゼリーを入れて潜らせてあげましょう。成熟しているのならゼリーを食べ始めますし、未成熟であればマットの中で成熟するまでじっとしています。

また、ネットショップやオークションでクワガタの成虫を販売をしている所では、
後食確認済み」「即ブリOK」なんて言葉があり疑問に思っている方もいるかもしれませんが、
「このクワガタは活動してエサを食べ始めたので成熟しているクワガタです」
「購入してすぐにペアリングできるクワガタですよ」
という意味になります。クワガタの購入を考えている人はこのあたりも確認しておきましょう。
続いては、材産み・マット産み、それぞれの産卵セットを組んで行きます。

クワガタのペアリング >> 種類による産卵の違い >> 産卵セットを組む >> 幼虫の割り出し

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