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フジコン「ふるさとMAXくぬぎマット」個人的レビュー

昆虫飼育用品販売大手であるフジコン
ホームセンターでもゼリー・飼育マット・産卵木・のぼり木などフジコン製品が多々販売されている。今回は、私が一番お世話になっていると言ってもいい商品「ふるさとMAXくぬぎマット」の個人的レビュー。

クワガタ幼虫飼育で発酵マットの作製時には、ほとんどこのマット。成虫用にも利用可能。ドルクス系向きか?
charm楽天市場店
でも販売。ホームセンターでもよく見かけるが、夏場以外はあまり見ない。
送料が無料になる値段まで色々まとめて購入する事が多い。

本格的な累代飼育を始めたのは私が高校生くらいの頃。当時は幼虫飼育容器にペットボトルや粉末コーヒーのガラス容器、他の飼育用品は大体ホームセンターで揃えるという具合。

現在のようにネットショップなど専門店も少なく、店頭での購入が主流であったと記憶している。そんな世代であった為、クワガタ飼育用品といえばホームセンターでも良く商品を目にするフジコンというイメージが強い。
また菌糸ビン飼育という飼育方法も登場するかしないかの時期であり、学生であった私には当時単価の高かった菌糸ビン飼育を試す余裕もない時代であった。

そんな学生時代から良く使用していたのが「ふるさとMAXくぬぎマット」。
当時は下手なりにサイズにこだわり、試行錯誤しながら幼虫飼育に没頭していたが、結局近場のホームセンターでも手に入りやすいふるさとMAXくぬぎマットに落ち着いた。
また、同じくフジコンから販売されている「ふるさとくぬぎマット」「ふるさとジャンボくぬぎマット」という商品もあった気がするが、容量の違いだと認識している。 (2L・4.8L・10L)
「くぬぎマットふるさとMAX」であったり単語の順番が違って記載されていたりするが、フジコンから販売されているのであればおそらく同様の商品と思って良いだろう。
このページでは品名として記述のあった「ふるさとMAXくぬぎマット」で統一する。

フジコンふるさとMAXくぬぎマット
フジコン「ふるさとMAXくぬぎマット」
十数年お世話になっている発酵マット
十数年お世話になっている発酵マット
透明なフィルムの窓部分で状態を確認
透明なフィルムの窓部分で状態を確認
粒子の大きさは細か目~大き目
粒子の大きさは細か目~大き目


まず、マットの粒子の大きさだが、細か目~大き目とバランス良く配合されている感じで、たまに大き目の木片が混じっている事もある。 気になれば手で取り除けば良いし、微粒子として使用したいのであれば、フルイにかけて細かいマットだけ使用するという方法もある。

成虫の通常飼育でノコギリクワガタの幼虫を1匹だけ確認した事があるが、マット産みタイプの産卵セットには粒子が大きすぎる感じがするのであまり使用しない。
使用する場合は微粒子にする事をおススメする。

稀に茸菌などが伸びてマットが固まってしまっている商品があるが、本商品の注意書きにもあるように手で崩して使用しても全く問題は無い。ただ、一度だけガチガチに固まってしまっている商品に当たってしまい、崩すのに非常に苦労した記憶があるので、店頭で購入する際は透明フィルムの窓から状態を確認して購入、または手で少し袋を触って(揉んで?)みて、固まっていないか確認してみると良い。

発酵マットと言えば、匂い(発酵臭)を気にする人が多い。発酵ガスでクワガタ幼虫が酸欠に陥る可能性を考慮する必要があるが、ふるさとMAXくぬぎマットは発酵臭というより、木材(広葉樹)自体の匂いが強め。

率直に言わせてもらうと個人的には、このまま水を適量加えるだけで使用するのは正直微妙な商品だと思っている。といっても、加水のみで使用してももちろん問題は無いがサイズが出るかどうかは微妙なところ。
加水のみで使用する場合、大きな木片も含まれている事がある為、水を加えてからしばらく時間を置き、ある程度マットに水分を馴染ませてから使用すると良い。

正直微妙な商品を使い続け、なぜレビューまでするのか・・・と思われる方もいるかもしれないが、小麦粉と水を加えて1ヶ月程度高温で発酵(25℃以上。理想は30℃前後)させてから使用すると抜群にサイズが安定する
マット飼育自体、安定したサイズが見込めると言われる飼育方法であるが、ホームセンターから比較的手軽に入手できるマットの中で自作発酵マットのベースとなるマットとしては個人的には一押しな商品となる。(作製方法は「発酵マットの作り方」参照)

ある程度発酵がおさまると、強めの木材の匂いは消え失せ、なんとも言えない良い匂いに。発酵途中で使用したり、低温で上手く発酵できなかったという事が無い限り、幼虫が暴れる事も少ない。

幼虫の死亡率だが、10匹いて1~2匹死亡するかどうかといった感じ(自作発酵マットでしっかり発酵して使用した場合)。もちろん1匹も死亡しなかった年もあるが、小麦粉添加発酵マットにして発酵途中に使用してしまった場合は死亡率が上がる可能性もある。平均で見て1割前後と言ったところ。

また、「小麦粉を添加し発酵させた本商品」から「加水のみの本商品」へエサ交換するのはおススメしない。自作発酵マットの完成が追いつかず、加水のみの本商品へエサ交換した事が何度かあるが、ものすごく居心地が悪そうな動きをする。(あくまで個人の見解であるが…)
結局、小麦粉添加発酵マットが完成したら即交換するという流れに。
逆に、「加水のみの本商品」から「小麦粉を添加し発酵させた本商品」へエサ交換する場合は特に問題は起きていない。

実際にふるさとMAXくぬぎマットで飼育したクワガタの種類は、
ヒラタクワガタ(小麦粉添加発酵マット)
オオクワガタ(小麦粉添加発酵マット→違う種類のマットへ)
コクワガタ(加水のみマット→小麦粉添加発酵マット)
ノコギリクワガタ(小麦粉添加発酵マット:微粒子にしたり、食べ残しマットも再利用)
ミヤマクワガタ(小麦粉添加発酵マット:食べ残しマット再利用→違う種類のマットへ)

ふるさとMAXくぬぎマットを使用して一番多く飼育したクワガタはヒラタクワガタ
学生時代は毎年10匹~20匹程度ひたすらヒラタクワガタを累代していた。常温飼育で最大♂68mm前後、♀は40mm前後(5世代程度累代)だったと記憶しているが、デジタルノギスという代物も持っていない頃であったので、定規を当てた大体のサイズとなる。「粒子が大きいのでは」と思われる方もいるかもしれないが、微粒子にしなくても問題なく羽化させている。

オオクワガタ・ミヤマクワガタについては、途中で違うマットへエサ交換して飼育している時期がある為、データとしては参考にならない。今後試してみた際に、羽化サイズを追記する事にする。

最後に、昔の記憶は曖昧であるので、サイト公開時から累代をはじめたデータを分かる範囲で記述しておく。気になった方は一度ふるさとMAXくぬぎマットで小麦粉添加発酵マットを自作してみてはいかがだろうか。

コクワガタ(加水のみ→小麦粉添加発酵マット:常温飼育)
・材割幼虫: ♂ 38mm 41mm 41.5mm 42mm / ♀ 27mm
・野外採集♀持腹: ♀ 30.7mm

ノコギリクワガタ(微粒子や食べ残しマット再利用:常温飼育)
・野外♂60mm×野外♀25mm or 持腹:
♂ 55mm 58mm 60mm / ♀ 33.7mm 33.8mm 34.5mm 36.8mm

ヒラタクワガタ(小麦粉添加発酵マット:温室飼育)
・野外採集♀26mm(持腹): ♀ 35.2mm 36mm
・野外♂56mm×野外♀30mm:
♂ 62mm 64.5mm 66mm
♀ 35.3mm 35.4mm 35.5mm 35.6mm 36mm 36.8mm 37mm 39mm

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