マット飼育セット方法(発酵マットの作製)

1.発酵マットを作る

マット飼育のメリット・デメリットを理解したら、次は発酵マットの作り方を説明します。
マット飼育の醍醐味です。マットを発酵させる事で、幼虫が栄養分を吸収しやすいマットができます。
添加物の種類、発酵のさせ方で自分のオリジナル発酵マットを作りましょう。
作製に時間が掛かるため、作るのが面倒な人は発酵済みのマットを購入して使用しましょう。
今回は小麦粉を添加した発酵マットを作製します。小麦粉の分量は細かく気にする必要はないと思いますが、ほどほどにしましょう。小麦粉はあくまで発酵を促すためのものだと思ってください。
小麦粉の他に、フスマや味の素などを添加する方法もあります。色々試してみましょう。

【用意するもの】
・大きめの容器(バケツとか)
・クワガタ用マット(クヌギ・コナラなどを砕いた幼虫兼用のものが無難) 10リットル入り1つ
・小麦粉 マットの5%~10%の量 500ml~1L 重さにすると250g~500gくらい
・水 マットの10%前後の量 1L前後

マット・バケツ・小麦粉の画像

飼育する幼虫の数にもよりますが、多めに作っておいた方が良いです。マット1袋(10リットル)で手のひらサイズのビン8~10個分くらい詰めれます。(900mlのビンで丁度5本くらい)
幼虫が大きくなるにつれて大きな容器が必要となり、さらに成虫になるまでに2~3回交換することを考えて計算して作りましょう。
10匹幼虫がいるとすると、単純計算で20~30回分の量が必要となります。

マットがなくなったら再度同じ方法で作ります。作るときの温度によって発酵具合も違ってきますので、前回と全く同じものができるとは限りません。マット交換の時に幼虫が環境の変化を感じて暴れてしまい、幼虫の体重が減ってしまう事も有り得るので、作る回数は少ない方がいいかと思います。

発酵マットが余った場合、完全に乾燥させて袋などで密封すると、保管が可能です。エサ交換が必要となった時に適量加水をして、再発酵が起きないか2、3日様子を見てから使用しましょう。
使わなくなったとしても成虫用のマットとして使えるので問題ありません。
作る際の気温によっても違ってきますが、完成までに1ヶ月ほど掛かります
幼虫が生まれる前、マット交換前に予め作っておくことをオススメします。
気温が25度以上あると発酵しやすいので暖かくなったら作っておきましょう。

では、早速作ります。
今回は10リットル入りマット1袋を使用します。バケツにマットを全て入れ、その中に添加物である小麦粉を数回に分けて入れます。
発酵マットを数回作る可能性のある場合はこの分量も覚えておきましょう
小麦粉を入れる毎に良く混ぜていきます。

小麦粉投入
1.小麦粉投入
良く混ぜます
2.入れる毎に良く混ぜましょう
水を入れます
3.良く混ざったら水を少しずつ入れて
握って形が残るくらいに
4.強く握って形が残るくらいの水分に


小麦粉とマットが良く混ざったら水を入れます。少しずつ入れては混ぜ、入れては混ぜを繰り返します。
水加減ですが、マットをギュっと握って水が滴らず、マットの塊ができる程度です。握って水が滴る程度は水分が多すぎます。2リットルペットボトルで半分程度(1L)の量で丁度良い感じの水分になりました。(失敗しそうなら水分を少なめにした方がいいです。多すぎると腐ってしまう事もあります。)
適量の水を入れた後は、フタをして保管しておきます。
今回はビニール袋に空気穴を何箇所か開けフタをしています。

フタをして保管
フタをして保管しましょう

気温にもよりますが、早ければ1日2日でバケツの中で発酵が始まり、熱を出し始めます。
3、4日くらいで一度フタを空け、 新しい酸素を送るためにマットを良く混ぜます
この時のマットの匂いも確認しておきましょう。 独特の発酵臭がします。(米ぬかの様な?)
鼻を突くようなアンモニア臭がする場合は失敗している可能性があります。 そういう場合は一度水分を飛ばして乾燥させ、添加剤を少し追加してから同じ方法でやり直しが効きます。
気温が低いと発酵の速度が遅く、発酵熱も低くなってしまい完成までに時間が掛かるので注意です。
その後は、2日に1回くらいのペースで混ぜて放置、混ぜて放置を繰り返します。

1ヶ月ほど繰り返すと発酵臭もなくなり、マットの色が初めよりも焦げ茶色になって土のような?匂いがします。このマットの匂いも覚えておきましょう
念のためにもう2日ほど置き、発酵熱・発酵臭がないようでしたら使用可能となります。
まだ発酵しているようでしたら、発酵が収まるまで、混ぜて放置を繰り返します。
発酵途中で使用すると、幼虫が発酵熱や酸素不足で死んでしまう可能性があるので注意してください
発酵マットが用意できたら、次は発酵マットを容器に詰め、幼虫を投入していきます。

マット飼育の概要 >> 発酵マットの作製 >> 容器に詰める・幼虫投入 >> マット交換

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大量に発酵マットを作製する場合は、このような大きなフタ付き収納ケースで作るのが楽です。ホームセンターでも販売している場合があるので見てみましょう。
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そのまま使用するのは正直微妙
ですが、小麦粉添加の発酵マットにすると、やたらと大きさが安定します。
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